地形散歩 まちのなかの珈琲
こんにちは、みじんこ(@sakuraman__ )です。
お題をもらって文章を書くのは初めてかも。どきどき。
この記事はコーヒー Advent Calendar 2016 24日目です。
業界の片隅で、そろそろ一年が経とうというところ。
最近好きなのは、エチオピアイルガチェフェ×シティロースト×フリーウォッシュト。飲み込んだときのナッティーな香りがたまらん。常に買えるところがあればいいのに。
最近あまり、モカ、って呼ばないロースターが増えているような。エチオピアとイエメンのコーヒーを指すわけなのですが、イエメンにあるモカ港が由来です。
遥か昔、15〜17世紀。というと、コロンブスがどんぶらこしていた大航海時代です。モカ港はその時代に栄えた港であります。
だから21世紀の日本でモカがモカって呼ばれてるの、ロマンがありませんか。
モカ港はもうとっくに、コーヒー貿易の拠点からは引退しています。19世紀には廃港同然の様だったとか。今も、廃墟となった当時の商館が残されているようです。たまらん。
イエメンのマタリも、ちょと渋いような甘いような、でもスパイシーな、いいコーヒーなんですけどね。内戦とISテロで、目も当てられない惨状のイエメン…マタリも高騰がすごいですね。イエメンに平和が訪れますように。
さて、2016年は徘徊の一年でございました。
街歩きとコーヒーは切っても切れない関係なのです。喫茶にいけば暗渠にあたり、散歩にいけばコーヒー屋をみつけてしまうのです。神奈川編でいってみましょ。
北鎌倉・石かわ珈琲 (横須賀線北鎌倉駅)
明治時代、政府が横須賀軍港への陸路整備を急いでいたために、横須賀線は円覚寺境内をぶった斬るかたちで敷設されました。線路の反対側に謎の池があるようにみえますが、もともと境内にあったもの。
石かわ珈琲は、明月院の手前で道を折れ、谷を登っていった先にあります。明月ヶ谷(めいげつがやつ)…そのままですが、明月川が刻む谷なのです。蛇行する蓋暗渠に、両サイドは崖。遠くの方を走る車の音が、水路を通して響いてくるすてきな暗渠です。
お店はその崖の上にありますので、階段をのぼります。トレードマークにもなってます、階段。かわいいでしょ。
コーヒー豆保存缶(白)
高台にある店までの階段(本当は33段あります)と焙煎機の煙突をモチーフにしたオリジナルデザインです。
珈琲もおいしいんだけど、ケーキもおいしくて、あと夏に頂いたパフェが良かった。コーヒーゼリーと、ラムをきかせたコーヒーフラッペと、アイスクリーム。
横須賀・宍戸珈琲(京急線横須賀中央駅よりバス)
こちらは小さなビーンズショップ。真夏に、横須賀の坂道をヒィヒィ言いながら登ってたら見つけたお店。
軍港都市として、谷戸に入り込むように開発が進んだ横須賀は、街歩きがとっても面白い。防火帯建築、看板建築の商店街、池の跡の弁天さま、遊廓跡、宇東川緑道。体力さえあれば全部徒歩で回りながら宍戸珈琲にも寄れます(`・ω・´) 横須賀編はまとめたんだった。
豆は農園指定のシングルオリジンが10種類くらいだったかな。良グレードかつ、丁寧にハンドピックされた豆がグラム500円台。やっっすっ。ご主人も物腰柔らかなすてきな方です。
横須賀に住みたくなってきた。嘘です。
辻堂・27 coffee roasters (辻堂駅・藤沢駅よりバス)
こちらは住宅街のなかのビーンズショップ兼スタンド。
辻堂はテラスモールが出来てすっかりキラキラしていますね。工場撤退が相次いだ結果まとまった土地が空き、再開発の波が。
でも辻堂はもともと、駅の南側に、鎌倉方面と大山方面、藤沢宿方面への道がクロスする場所にあった村でした。そちら側を歩いていると、住宅街に埋没した商店街の跡や用水路跡、ひっそりと現役の銭湯を見ることが出来ます…
辻堂駅と27さんの間のあたり、辻堂元町商店会。
27さんは、商品展開も、見せ方も、面白いなぁと思わせるお店ですね。ブレンド・シングルともに豊富で、プレスで淹れて置いてくれているので、試飲しながら迷うことが出来ます。スタンドで飲むこともできるし、豆を買うと一杯サービスで淹れてくれるという手厚さ。
こないだは浅煎りの水出し珈琲をいただきました。珈琲を飲んでるのか紅茶を飲んでるのか分からないような、さっぱりびっくり。ニクいなあ。
都内はまた素敵なお店がありますが、あえて今回は神奈川で。
…なんだか自分の飲み食いで必死なのでほとんどお店の写真がありませんでした(とほ
そうそう、余談ですが、この辺に行くときは是非 かき氷 埜庵にも行ってくださいね。
埜庵さんには季節ハズレというものが存在しませんので、行かないと損です。これは秋限定の栗です。シェリー酒添え。めっちゃ寒かった。